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母音字​(голосні́)

2026-10-06

母音字は10文字あります。日本語のア・イ・ウ・エ・オに近い5つのほかに、日本語にないиと、「ィ」から始まるє ю я їがあります。特にиとіとїは形が近く、読み分けが最初の壁です。

母音字とは

どの単語にも、母音字が1つ以上入ります。音としての母音は6つで、а е и і о уがその6つです。残りのє ю я їは、「ィ」の音と母音が続けて出る字です。

母音字とは
字音の目安例
аはっきりしたアгазе́та(新聞)
еはっきりしたエтепе́р(今)
и「ゥイ」。口を横に開くви(あなた)
іはっきりしたイвін(彼)
о唇を前に出したオмо́ва(言語)
у唇を丸めて前に出すウУкраї́на(ウクライナ)
є「ィエ」Євро́па(ヨーロッパ)
ю「ユ」танцюва́ти(踊る)
я「ヤ」Япо́нія(日本)
ї「イ」に「イ」が続く音ї́жа(食べ物)

иとіとї

иは日本語のイとウの中間にあたる音です。「ウ」と「ィ」を2つ続けず、1つの音として同時に出します。舌を少し奥に引き、口を横に開きます。語頭には来ません。ви(あなた)のиがその音です。

іは、口を横に開いたはっきりしたイです。英語のアイのように読むことはありません。він(彼)のіがその音です。

їはйとіが1つになった字だと考えます。短い「イ」のあとに「イ」が続きます。ї́жа(食べ物)、Украї́на(ウクライナ)に出ます。

иとіとї
字音ペアで覚える
иゥイти(あなた)。語頭には来ない
іイті(あれら)
їイ+イї́жа(食べ物)

є・ю・я

є ю яは、前に短い「イ」の音が付く母音字です。語頭と母音のあとでは、そのままヤ・ユ・ィエ(я ю є)の音で読みます。

  • 語頭: Япо́нія(日本)、Євро́па(ヨーロッパ)
  • 母音のあと: приє́мно(うれしい)

子音のあとに来ると、その子音を軟らかく発音して、あとにア・ウが続きます。бабу́ся(祖母)のя、люби́ти(愛する、好きだ)のюがその例です。子音の硬い・軟らかいの違いは、正書法の記事と軟音記号とアポストロフィの記事で扱います。

母音の​音は​変わらない

アクセントのある母音と、ない母音とで、音が大きく違うことはありません。оは、どこにあってもオと読みます。мо́ва、о́зеро(湖)、село́(村)のоはすべてオです。яも、アクセントの有無にかかわらずヤです。

アクセントのないеとиは似て響きますが、語末でははっきり違います。入門の範囲では、気にしすぎなくてよいです。アクセントの位置についてはアクセントの記事を参照してください。

日本語との​違い

日本語のア・イ・ウ・エ・オは、アクセントの位置に関係なく同じ音です。ウクライナ語の母音も同じ性質で、書いてある文字のとおりに読めます。

違うのは、日本語にないиと、ヤ行の音とつながるє ю я їです。日本語の「ヤ」「ユ」は子音と母音がひとまとまりですが、ウクライナ語はя юがそれぞれ独立した母音字です。カタカナではиを「ゥイ」と書き、їは「イ」としか書けません。聞いて確かめます。

練習問題

正しいものを選んでください。

  1. 語頭に来ない母音字は( и / і / ї )です。
  2. їの読み方は( 短いイ+イ / ウ+イ / ヤ )です。
  3. село́のоは( オ / ア / ウ )と読みます。
答え
  1. и(語頭には来ない)
  2. 短いイ+イ(йとіが1つになった字)
  3. オ(アクセントがなくてもオ)

参考に​した​資料

  • 黒田龍之助『初級ウクライナ語文法』三修社、2017年、pp.4–6「注目の文字」И и・Й й・І і・Ї ї・Е е・Є є
  • 黒田龍之助『初級ウクライナ語文法』三修社、2017年、p.12「ロシア語との違い アクセント」
  • オクサーナ・ピスクノーヴァ『ゼロからスタート ウクライナ語 文法編』Jリサーチ出版、2023年、文字と発音編 Урок 2「母音」(pp.13–14)